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2016年10月03日
色留袖三つ紋問題
色留袖の紋はいくつ?
留袖というのは女性の第一礼装
第一礼装だから紋は5個で決まり!
というのは黒留袖でのお話
これが色留袖になると
ややこしい話になってきます
5ツでもいいし3ツでもいいし
1ツでもいい。
色留袖の紋を幾つにするか?
お人によって変わってきます。
京濱スタンダードは5ツで比翼付き
なのですが
比翼付きの3ツでも
比翼なしの1ツでも
対応させて頂きます。
比翼仕立というのは白い着物を重ねて着た
なごりで、嘘つき重ね着というようなもので
重ねて着ているように見えるように
衿や裾まわりに白い着物の一部を留袖の内側に
縫い付ける仕立の事です。
比翼付きでは紋は5ツか3ツを
おすすめしますが
紋を1ツにするなら
訪問着と同格の準礼装という扱いで
比翼なしをおすすめしますが
だったら訪問着のほうがいいということで
このケースは稀でございます
じゃあ、5ツと3ツの違いってなに?
となりますが、3ツというのが
裏技的でありまして、正装にもなるし
ちょっといい訪問着的準礼装としてもいい
という解釈で5ツより用途が幅広いという考えもあり
いやそうではなく
そもそも、留袖というのは
もう他の色には染まらない黒に留めるということで
既婚者の決意を表すものなのだから
留袖は黒であり、色留袖は留袖じゃない
だから3ツ紋なのだという考えもあり
実にあいまいな着物なのであります
結婚式などで黒ばっかりになるよりも
華やかなほうがいいということで
新郎新婦の叔母様の関係ですと
色留袖を選択されるケースも多く
そもそも宮中では黒留袖を着ないという
習わしから色留袖が出来たという説もあり
だったら第一礼装で間違いないという意見
そんな訳で、中間とって3ツの比翼付きというのに
落ち着くというのも解らない訳ではありません
京都で、色んな地方の呉服屋さんにヒアリングすると
基本3ツ紋の比翼付きだというところも御座います
あやふやな着物、色留袖
誰や〜こんなややこしいの創ったんは。
Posted by +yasu at 22:38│Comments(0)