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2017年02月17日
本物ニセモノ談義5
引き続き、一元の話です
大島紬の一元の絣は
どうやって作るかというと
普通の十字やT字の絣は
タテ糸1本
ヨコ糸は1本か2本です
一元の風車の絣は
タテもヨコも2本ずつ
使います
小さな風車の絣の中で
四つの糸が交差しているのです
まさに絣の結晶といえます
しかも、その絣が
反物の全てに渡り作られていて
着物にすれば、全身、絣の結晶で包まれます
この、一元の絣こそが
大島紬が完成させた超絶ワザであり
本来の大島紬であるといわれています
ところが、現在の多くの大島紬の生産者は
この一元のワザを手放してしまったようです
ごく一部の生産者によって継承されています
一元でない絣をカタスといいますが
カタスの絣がニセモノかというと
決してそうではありません
カタスのほうが、あっさりとしていて
その雰囲気も素敵な場合もあります
ただ、この素晴らしい一元の絣は
後世に残したい技であると思います
只今、一元絣の大島紬をメインにした
大島紬展を開催しております
写真は白大島
カタスの絣と亀甲絣です
Posted by +yasu at 08:08│Comments(0)